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CPSIAの波紋

 昨年8月に可決され、来月10日に施行されるCPSIA(Consumer Product Safety Improvement Act、消費者製品安全性改善法)を巡って、今ハンドメイド業界で大嵐が吹き荒れている。

 この法が施行されると、米国では、12歳以下の子供向け製品(おもちゃ、家具、子供服など)は、鉛及びフタル酸エステルが規定の量以上含まれていないか検査しない限り、販売してはいけないことになる。つまり、子供向け製品を一つでも扱うビジネスは、今後は消費者製品安全性委員会(CPSC)が認可する試験所で、安全性を証明してもらわないといけないのだ。(検査はもちろん有料である。)

 CPSIAが可決された背景には、昨年、大手玩具メーカー各社が、中国製のおもちゃを大量にリコールした事件がある。機関車トーマスなどの人気商品に、危険な量の鉛が含まれていることが発覚し、消費者が受けたショックは大きい。

 しかしこのCPSIA、私のように細々とベビーグッズを作っている個人事業にも適用されるのだそうで、作りかけのベビーグッズがゴロゴロしている状態で、心配しつつ経過を見守っているところ。このまま施行されれば、大金を払って一点一点、CPSCの認可試験所に送り、安全性の証明書を発行してもらわない限り、ビブもブランケットも販売できないことになる。生産量・販売量共に少ない個人事業にとってこれは致命的であり、実質的に廃業に追い込まれる人もいるだろう。

 私にとって、ベビーグッズはほとんど「趣味」の領域であり、メインの商品はバッグ類なのでまだよいのだが(それでもベビーグッズを販売できなくなったら残念である)、当然子供向け商品を専門とする人も大勢いるわけで、大問題なのである。

 CPSIAの内容は極めて曖昧で、不明な点も多い。また、もともと個人事業を念頭に置いて作られた法律ではないので、不景気に拍車をかけるようなデメリットがあることが、今ようやく政治家の間でも認識され始めているようだ。

 何もかも混沌としているので、まだどうなるか分からないが、いずれoktakのベビーコーナーを閉じなければならなくなる日が来るかもしれない。
by oktak | 2009-01-24 05:01 | ビジネス
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