まだ映画館でも上映中だが、テレビのMovie-on-demandで、"Little Miss Sunshine"を観た。よかった!!最近観た中では、鑑賞後、一番ほんわかした気持ちになれた。派手なアクションも、豪華なロケもなく、かなりローバジェットの映画と思われるが、この作品は、映画の楽しさと予算はちっとも比例しないことを証明している。
主人公は、ニューメキシコ州アルバカーキーに住む、平凡な一家の6人の面々。仲が悪いわけではないものの、それぞれがちょっとずれた夢を追い求め、顔を合わせれば金物がぶつかりあうような、派手な不協和音を奏でている。この6人が、おんぼろのミニバンに乗って、カリフォルニアに旅することになる。その途中、それぞれの夢が無残にも破れ、人生の挫折を経験するのだが・・・家族の一番小さなメンバーである、10歳の少女(=Little Miss Sunshine)のお陰で、本当の幸せを思い出す。 最後のシーンには、爆笑。これ、映画館で観ればよかったと、激しく後悔。 不良じいさん役のAlan Arkinは、少女役のAbigail Breslinと共にアカデミー賞にノミネートされているが、いい味を出していて、どことなく私の祖父を思い起こさせる(髪型か?笑)。 そして映画館で、Kate Winslet主演、"Little Children"を観た。 郊外の裕福な住宅街に住む、専業主婦のSarahは、公園で出会う「ママ友」の世界に溶け込めず、かといって一人娘と過ごす時間にも充足感を得られず、孤独と虚しさに苛まれている。そこにハンサムな「専業主夫」のBradが登場し、やがて二人は恋をする。サブプロットとして、その住宅街に住み、日々住民から嫌がらせを受ける元性犯罪者と、彼を執拗に追い詰める元州兵のストーリーもからむ。 この映画の登場人物は、皆満たされない心を抱え、それを満たすための「何か」を必死に求めている。でも、見つかったと思った「何か」は、一時的な高揚感をもたらしてくれるものの、本当に心を満たしてくれるものではない。それぞれに必要なものは、既にそれぞれの心の中にあり、見つけられるのを待っている。 この映画は、とても悲しく、痛ましく(大人たちは皆、迷子の"little children"なのだ)、でも最後はほのかな安堵と希望を与えて終わる。この作品のテーマは、実は"Little Miss Sunshine"と同じなのではないか?まったく対照的な雰囲気の二つの作品ではあるが、メッセージはとても似ているような気がした。 どちらもよかった。
by oktak
| 2007-02-14 08:19
| 映画
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