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henri bendel "open see"体験談

 今朝、henri bendelの"open see"に行ってきた。

 しかし昨晩は、娘が「耳が痛い」と何度も大泣きして、ネットで調べたり、医師に電話したり、薬を飲ませたりして、ようやくぐっすり眠ったのが午前4時。今日は朝一番で病院に連れて行くようだから、ベンデルのイベントは諦めざるをえないと思った。が、夫が娘を病院に連れていってくれるというので、朝6時半、寝不足ながらも家を出発。途中、クロワッサンとコーヒーを買って、歩いて15分でベンデルに着いた。6時45分の時点で、既に70名ほど並んでいた。56th St.にあるベンデルの裏口を先頭に、列はぐるりと5th Ave.の角を曲がって伸びており、私がついた最後尾はちょうどベンデルの正面入り口前だった。

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←ベンデルの正面の向かい側には、ESCADAのビル。

 幸い、今朝はあまり寒くなかったので、中には余裕でコートを脱いでおしゃべりに興じる人もいたが、さすがにじっと立っているだけでは身体が冷え、1時間たった頃には寒くて仕方がなくなった。(今後参加される方は、やはりホカロン持参されるべし。)足踏みしながら寒さをしのぎ、周りのデザイナーたちと話す。

 若い人が多いだろうと思っていたが、私なんぞまだひよっこの部類(←ホント)。そりゃ20代の人もいっぱいいたが、40代、いや50代、いやもしかしたら60代まで、幅広い年齢層の人がいた。並んでいた人の9割は女性。(その割に、世間で活躍しているデザイナーは男ばかりなんだよな・・)

 私の前後には、ジュエリー持参のデザイナー。ちょっと後ろには、とてもユニーク&ラブリーなスカートやドレスを持ってきた20代の二人組み。みんなの服装もおもしろい。大きなコサージュのついた帽子をかぶり、一目で帽子デザイナーと分かる女性や、自作のジュエリーとおそろいのジュエリーを靴につけた女性。多分、ジュエリーと婦人服を売り込みに来た人が一番多かったのだと思うが、中には「??」と思う品物を持って並んでいる人もいた。(たとえば、ほうきとかゴザとか・・笑)

 2時間15分寒さに耐えて、ようやく午前9時になった。結局列は55th St.の角を回り、6th Ave.まで続いたらしい。9時の時点で少なくとも300人くらいはいた模様。9時になった途端に列はスムーズに前進し、すぐにHarry Winstonの角を曲がった。そこでベンデルの社員が"handbags, beauty & skin care?"と呼びかけにきた。部門別に面接があるのだろう。私もここで列を脱出、地下へと案内された。

 部門別にリストがあって、そこに自分の名前を書き込み、さらに別室に通されて待つこと30分。ようやく私の名前が呼ばれたので、バイヤーの待つ部屋に行く。

 部屋にはコの字型のテーブルがあり、その後ろにバイヤーたちがズラッと座っており、各コーナーに"women's wear","hats","accessories","gifts"などの看板がかかげられていた。

 "handbags"のコーナーで並び、私の前の人の作品と、バイヤーの反応を眺める。
 売り込んでいるのは、多分50歳前後の女性。黒いサテン地に、たくさんのコサージュが縫い付けられた、美しいバッグ。キャスター付きのトランク持参の彼女、次から次へと花の付いたバッグを見せる。バイヤーは若い女性2人。"They're beautiful, but we're not really looking for fabric bags. We're into leather at the moment"(「美しいけれど、布のバッグはちょっと・・・今は革をメインに扱っているので」)と言っているのが聞こえ、この時点で自分も即却下だとわかった(笑)。私の前の彼女は、SAKSや、小さなブティックに売り込むことを勧められていた。

 いよいよ私の番。箱に詰めてきたがま口類を取り出す。見せた瞬間、バイヤーの2人、"They're cute!"と言うが、すぐに金具の問題点を指摘された。「店に置いてある商品を見てもらえれば分かると思うけど、うちはもっと重厚な金具を使ったバッグしか扱わない。この金具は軽くて、頼りなげな感じ」とのこと。なるほど、確かに先週見たものは、重たい真鍮の金具だったかもしれない。まあ要するに、察していた通り、ベンデルはもっと高級なものしか取り扱わないのだ(笑)。

 これで終わりである。午前10時には店を出ていた。うーん、この体験に、3時間待った価値があったか?ないような気もするが、やっぱりあったと思う。まず、ベンデルに売り込むプロセスがどんなものかがわかったから。次に、ベンデルの商品の傾向が以前よりもわかったから。そして、ベンデルには自分の商品は合わないと確認できたから(笑)。最後に、野次馬的好奇心を満足させられたから(笑)。

 その後急いで帰宅し、娘の処方箋を持って薬局に走った。娘は片側の耳に細菌が感染していた模様。抗生物質をもらったが、今晩は眠ってくれるだろうか。小さい子が痛みで苦しんでいるのは、本当にかわいそうだ。

 何はともあれ、一件落着。

 最後に、ベンデルに持っていったがま口を公開。

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大きめのがま口6種類。中央に縫い付けてあるのは、ベルベットのリボン。柄入りグログラン・リボン+ボタンの組み合わせも。

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裏地にも、凝ったつもり。それぞれまったく違う。

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コロンとした小さいがま口4種類。

 本当は、おそろいの小トートも作りたかったが、暇がなかった。これからボチボチ作るかな。

  

 
by oktak | 2006-10-31 03:38 | 作品
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