今年の誕生日でNY州の運転免許の期限が切れるので、早めに更新しようと8月にDMV(Department of Motor Vehicles)に出かけた。結論を先に言うと、その時は、とんでもない職員に当たって、更新できなかった。あまりにひどい目に遭ったので、しばらくDMVを再訪したくなく、先延ばしにしていた。が、誕生日は再来週に迫っており、今日重い腰を上げて出かけてきた。5年後にまた更新するときに忘れないように、今回の体験を記しておく。これはあくまでもビザ保持者の免許更新手続きであって、永住権(グリーンカード)や市民権保持者には該当しない。
まず、ビザで米国に滞在している人間が免許証を取得すると、免許証に、赤い字で"Temporary Visitor"(一時滞在者)という文言と、ビザの有効期限が印刷される。(ビザの有効期限と、免許証の有効期限は別。) 一方、市民権や永住権保持者の免許証には、この赤い文字がなく、なんとDMVに足を運ばなくとも、オンラインでさっさと更新できる。(日本の更新方法よりはるかに楽。) しかし"Temporary Visitor"と印刷された免許証は、記載されたビザの有効期限が切れていない場合を除き、DMVのオフィスに行かなければ更新できない。(記載されたビザの有効期限が更新時期の後であれば、オンラインで更新可能だが、5年以上有効のビザを持っている人はほとんどいないだろう。) 以下、更新の手順。 (1)有効期限が切れる一ヶ月くらい前に、更新のお知らせ(renewal notice, form MV-2)が郵便で届く。(このフォームが来る前でも、期限が切れる一年前から更新可能。ただしその場合は、自分で更新申請用紙(Form MV-44)を印刷・記入する必要あり。) (2)視力検査を受ける。→ DMVでも視力検査ができるので、このステップは省略してもよし。ただし、私のように、事前に視力検査を受け、落ち、眼科に行ってメガネを作るはめになったケースもあるので、事前検査をおすすめする。ちなみに、DMV指定業者を利用すると、結果が直接DMVに送られるので、書類が一切不要。料金は$10だった。指定業者のリストはここで入手可。指定業者以外を利用する場合は、視力検査レポート(MV-619)を印刷して、記入してもらう必要あり。 (3)必要書類を持って、DMVのオフィスに行く。 《注意点1》DMVのオフィスには、いわゆる「フルサービス・オフィス」と、"License Express"と呼ばれる簡易オフィスがあるが、最初後者に出かけたところ、Temporary Visitorの免許はそこでは更新不可と言われた。(この点は、DMVのウェブサイトのどこにも書かれていない。)というわけで、フルサービスのオフィスに出かけるべし。 《注意点2》更新料の他、必要な書類は、(1)の更新のお知らせまたはForm MV-44、ソーシャル・セキュリティ・カード(持っていない場合は、その理由を説明した社会保障局からの手紙)、パスポート、(2)でDMV指定業者以外で視力検査を受けた場合はForm MV-619、そして"current valid immigration document"(現在有効な入国管理書類)。←この最後の書類が曲者!またしても、DMVのサイトのどこにも、それが具体的に何なのかが説明されていない。普通、ビザで十分だと思うだろうが、I-94のコピーも必要。I-94はオンラインで印刷可能なので、必ず持参すること。 《注意点3》後で説明するが、マンハッタン在住者の場合、West 31st St.のミッドタウンオフィスは避けることをおすすめする。 《注意点4》DMVのウェブサイトでは、訪問前にアポを取れるようになっているが("Make a reservation")、はっきりいって不要。アポ無しで行っても、すぐに整理券をくれる。 (4)手続きが終了すると、その場で二ヶ月間有効のinterim license(一時的な免許)を印刷してくれる。新しい免許証は2週間ほどで郵送されるという。 本日は、ハーレムにあるDMVオフィスに出かけた。朝一番だったこともあるが、手続きはなんと5分で終了。ハレルヤ!!前回の苦労は一体なんだったのか。 さて、問題の前回。 ミッドタウンのDMVオフィスに出かけたところ、まず窓口のおばさんに、「これはtemporary visitor免許だから、普通の職員では処理できない。スーパーバイザーに会ってください」と言われる。そこでまた入り口の列に並びなおして、スーパーバイザーとの面会を申し込む。それから待つこと1時間。どんどん他の人が手続きを終えて出ていく中、一向にスーパーバイザーが現れる気配がなく、窓口に苦情を言うためにまた並ぶ。そこからまた30分ほど待って、ようやく特別窓口に呼ばれる。最初から感じが悪かったスーパーバイザーとやらは、私の書類を一瞥すると、「職場の書類はどこだ?」と聞く。私のビザは、夫の職をもとに付与されたものなので、「職場の書類」などない。「ビザの主要保持者は夫であり、私にはそんな書類はない」と言うと、「じゃあ夫の書類はどこだ?」と言う。「夫の書類」って?と聞くと、「職場のカードだろ!どこだ?」と怒鳴り始める。「職場のカード」などない、そんな書類が必要だとはどこにも書かれていない、と答えると、「前回免許を取ったときに出しただろ!前回どうしたんだ?前回出した書類を出せ!」と言う。前回、つまり5年前は、自分のビザしか出していない。それなのに、「そんなはずはない。嘘つけ!」の一点張り。要するに、不運にも、とんでもない人物に当たってしまったわけだ。最初からこいつをいじめてやろうという意思があったとしか思えない。さすがに頭に来て、「その失礼な物の言い方はなんなのか」と聞いたが、「失礼じゃない」とこれまた失礼に言う。笑 箸にも棒にもかからないので、途方に暮れてその日は手ぶらでDMVを後にした。 しかし、怒り心頭に発する。 まず、 DMVのサイトで、苦情を申し立てた。残念ながら、問題職員の名前を確認しなかった。(不運にも私のような目に遭われた方は、忘れずに名前を記録してください。) 次に、本当に必要な書類は何なのか(免許を更新するのに、配偶者の雇用契約書が必要なわけがない!)、調べるために何度もDMVに電話をかけるが、つながるまでに気が遠くなるほど待たされる上、ようやくつながったと思っても、突然ブツッと切れたり(<ありえない)、相手が知識不足で分からなかったり。ではメールで問い合わせようと思ったが、これも拉致が開かない。(決まり文句をコピペするだけで、肝心の答えがない。)「決まり文句をコピペするのではなく、具体的にどの書類が必要か、リストしてくれ」というメールを出したところ、ようやく下記の返事をもらったのだ。 "Immigration and Naturalization (INS) documentation that supports their legal status in this country. Yes, provide your Visa and a valid I-94 issued by INS/DHS" というわけで、本当に必要な入国管理書類とは、ビザとI-94なのだ。 ミッドタウン・オフィスのヒステリー男は、見ず知らずの他人に嫌がらせをしたばかりか、誤った情報を与え、免許の更新手続きという、極めて単純な任務を怠った。 今朝は構えてハーレムのオフィスに行ったが、普通の窓口の職員が、淡々と処理してくれて、何の問題もなく、あっという間に終わった。 アメリカ生活は、本当に疲れる。
by oktak
| 2015-10-24 01:57
| NY
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