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FIT講座・四週目

 昨晩はFITでのマーケティングの授業最終回。生徒がそれぞれの作品(商品)を発表し、売り込み先やルートについて皆で議論することになっていた。講師のTinaが最初の発表者を募ったところ、普段積極的な皆、しーーーん・・・。やはり自分がまな板の鯉になるのには、さすがの彼女たちも勇気がいるのか。30秒ほど妙な沈黙が続いたので、思い切ってトップバッターに立候補。刺繍のフレームバッグを見せた。(単に小さいから持っていくのが楽だったので)

 「作るのにどのくらいかかった?」「卸売り価格はいくらにするつもり?」「中国産の安い刺繍のバッグとどう差別化するの?」「主にブティックをターゲットにしてるの?」「ブライダル・マーケットがいいよ」と、矢継ぎ早に質問やコメントが飛び交う。既に考慮済のポイントが多かったが、「ブライダル・マーケットを狙う」というのは、ちょっと新しい視点だった。私にはよく分からないのだが、アメリカのブライダル・マーケットの規模は巨大らしい。日本の比ではない。それに、花嫁本人とその家族(母親や姉妹)が持つバッグの他、ブライズメイドにも揃いのバッグを持たせることもあるそうで、しかも結婚というめでたいイベントのため、価格はかなり高く設定しても誰も文句を言わないらしい(笑)。唯一の問題は、白か淡い色彩、モダンであっても上品なデザインに限定されることである。それはちょっと・・・つまらない(爆)。

 私が進んで恥をさらした(?)ので、皆いつもの元気を取り戻し、後に6、7人続いた。二ヶ月かけて一着縫い上げるという、スーダン出身のイブニングドレス製作者。シルクにさまざまな絵を手描きしたり、無数のビーズやスパンコールを縫い付けるという繊細さ。本国に作業場を持ち、既に中東では知名度の高い人らしい。サウジ王家にも納品したと言っていた・・・。和紙のような古紙でアルバムやノートなどのステーショナリーをつくっている、中国系の女性。アルゼンチン産のちょっとパンキッシュな洋服を売り込むためにNY入りしている、モデルのようにかわいい女性。政治的なメッセージをプリントしたTシャツを販売しようとしている、「熱い」女性(笑)。皆の作品と夢に触れ、とても楽しかった。

 でも、作品を持ってきたのはクラスの3分の1程度。残りの人は、まだ売るものさえなく、完全な構想の段階にあるようだ。

 作品発表が終わると、最後に価格設定の公式を教わった。自分一人で作品をつくっている人間は、労働費をどう計算すればよいのかという質問があった。Tinaの答えは、"ask yourself if you'd be comfortable hiring someone else for that rate"であった。なるほど、自分の工賃というと、ついつい低く設定しがちである。でも、果たしてその値段で誰かに同じ労働をさせられるか?というと、答えは大抵noである。ということは、適正なコストを計上していないことになる。価格設定は難しい。街を歩いて、他のバッグの値段を勉強しなさいとも言われた。

 わずか4回の授業であったが、学ぶことが多かった。受講者の間には、同士のような連帯感すら生まれたと思う。最後に全員のメールアドレスのリストが配布された。
by oktak | 2005-06-29 22:32 | ビジネス
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