カテゴリ:日常( 136 )

四半世紀ぶりの母校

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一週間ちょっとの東京出張から戻ってきた。
母校を卒業したのはもう25年も前のこと、その後何度か訪れてはいるものの、こんなにゆっくりキャンパスで過ごしたのは卒業以来。
四半世紀の間に、古い寮はほとんど姿を消し、オンボロ食堂もすっかり格好よく変身し、図書館も新館ができ、大部分の授業がおこなわれていた本館も外壁がきれいになって、まさに浦島太郎。
懐かしいような、懐かしくないような。見慣れたはずの風景が、少しずつ違っていて、まるで夢のよう。

まだ夏休み前で、キャンパスには学生が溢れていたにもかかわらず、心の片隅が疼いた。
なんだろう、この微妙な居心地の悪さは・・・と思ったが、おそらくそれは、もうそこにはいない人たちに対する恋しさ、過去の喪失感。
尊敬していた先生方、大切な友人。記憶の中ではしっかりいる人たちが、いない。
こんなに長い時がたったのだから、いないのは当然なのだが、記憶の中のキャンパスは大好きな人たちで賑やかなまま。現実のキャンパスは、知らない顔で溢れ、私は場違いな一人のおばさん。笑

この世に変わらないものはなく、私も母校を離れてからたくさん冒険をした。キャンパスを後にした22歳の自分と今の自分は、同じ人間とはいえない。
しばらくぶりに母校を訪れてみて、改めて「今日このとき」が二度と戻ってこないことを実感させられた。
どれほどセンチメンタルになったかというと、昨晩指導教授が夢に出てきたくらい。笑   

二度と戻らない時間を思うと切ないが、卒業後に歩いてきた道、出会った人たちを思うと、なんて豊かな人生を送らせてもらってきたのだろうと、今の幸せを噛み締める。
時は刻々とすぎ、人は年をとり、大切な人の中には既に亡くなった人もいるが、それは世の摂理。
このような形で再び母校と関わることになったのも何かのご縁。今の学生さんたちが、かつての自分のように充実した学生生活を過ごし、広い世界へ羽ばたいていく準備を少しでもお手伝いできるなんて、幸せだ。
今の学部生たちは、私の息子とほとんど年齢が変わらない。四半世紀に得た知恵を最大限に生かして、次世代を精一杯応援したいと思う。
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by oktak | 2016-06-13 05:10 | 日常 | Comments(2)

二週目終了

仕事を始めて2週間経過。
信じられないことにまだ風邪が完治せず、通勤に必死な毎日。
でも、心配していた娘は、毎日宿題を済ませた後、掃除機をかけてくれるし、夕飯も、息子と娘が交代でご飯を炊いてくれるので、今のところ問題なく作れている。
早速来月初旬に出張が入ってしまい、慌てて夫とスケジュール調整。夫がトルコ出張から帰宅した翌日に私は日本に向かい、私が帰宅した二日後に夫はベルギーへ。とりあえず、どちらか一方が在宅であることは確認できた。娘の帰宅時に家にいられないだけで気がかりだったのに、一週間以上家を空けることになり、頭の中では心配事が飛び交う。
きっと娘も(もしかしたら息子さえも?)出張は嫌がるだろうと思って恐る恐る話してみたら、二人とも「だ〜いじょうぶ!」と逆に私を慰めてくれた。寂しがっているのは私だけのようだ。笑

子供達はもう、物理的には親の世話をほとんど必要としていない。それは分かっているし、実際一緒にいてもそんなに構ってやる母親ではない。
ただ、だからといってここで目を離してはいけないという強い思いがある。既に娘さんが大学生になった友人が、「ティーネージャーほど親が必要」と言っていたことを思い出す。
こんな思いを保ちつつ、子供達に助けてもらえるところはおおいに助けてもらい、新生活が彼らの自立へのステップと、私自身の子離れの練習(!)になればいいなと思う。
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by oktak | 2016-05-22 09:46 | 日常 | Comments(4)

47歳の門出

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ここ数年、ハンドメイドの仕事に加えて、何かしたいと考えてきたが、昨年9月に娘が中学校に入学してから、その思いはさらに募った。ニューヨークでは、小学生のうちの一人歩きや留守番は基本的に禁じられているので、昨秋まではどこに行くにも娘の同伴をしなければならなかった。ところが今では、娘は毎日一人でダウンタウンの学校から地下鉄を乗り継いで帰宅しており、すっかりお役御免となった。息子が生まれてから16年、常に子供と一緒にいて、家庭でできる仕事だけしてきたが、ようやく外に出て働きたいという気持ちになった。とはいえ、なにしろこの年齢。笑

いくら意欲があっても、世間は16年間も第一線から退いていたおばさんを必要としていない。そこで、収入や地位にはこだわらず、とにかくできることから始めようと思い、昨年春からボランティアを始め、11月にはパートタイムで翻訳の仕事も始めた。そして先月、自分にぴったりと思われるフルタイムの職に応募した。まず無理とは思っていたが、大変ありがたいことに採用が決まった。

採用通知のあった日、旅行に出る前日であったにもかかわらず、夫が白いチューリップを買ってきてくれた。妻の再就職を、本人以上に喜んでくれる健気な夫。

来週から勤務する。長いこと通勤とは無縁だったので、心身ともに調整が必要だが、とても楽しみ。
息子はもう高校生なので一緒に喜んでくれたが、11歳の娘は心配顔。3時半頃帰宅すると、機関銃のようにその日の出来事を私にしゃべるのが日課なので、もうそれができなくなるのかと寂しそう。
でも娘よ、これだけ大きくなるまで、お母さんが家で「お帰り」って待ってた家庭はあまりないぞ。
彼女の親友たちは親が皆フルタイムで働いており、ずっとベビーシッターさんと過ごす時間の方が、親と過ごす時間よりも長い生活を送ってきた。これを機に、自分が今までいかに特殊な子供時代を送ってきたかに気づくと思う。笑

というわけで、40代後半で新生活を始める。若い頃のようなフレキシビリティもエネルギーもないかもしれないが、じっくり子供達と付き合った時間、零細ながらも自分で事業を起こした経験、仕事をしたくてもなかなか見つからなかった時期の失望感など、すべて自分の糧になったはず。今の自分だからこそできる貢献があると思う。

Oktakを辞めるつもりはないが、新作を作る頻度はどうしても落ちるだろう。カスタムオーダーは、しばらく引き受けられないと思う。でも10年間やってきたこの仕事には多大な愛着があり、これからも細々と続けていきたい。これからもどうぞよろしくお願いします。
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by oktak | 2016-05-04 03:25 | 日常 | Comments(5)

Happy Halloween!

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今年もハロウィーンがやってきた。
うちのアパートでは、あまり子供がtrick-or-treatにやってこないので、今年は折り紙の風船に顔を描き、中にメープル・キャンディを一つずつ入れて配ることにした。ちょっと面倒だったけど、喜んでくれるといいな。

もうすぐ16歳の息子は、仮装もtrick-or-treatもパス。
でも11歳の娘は、今年も張り切って変なオリジナル・コスチュームを。
テーマは、"Bull King"だそうで、角付きの雄牛のヘッドピース(?)、ひづめ、冠、ノーズリング(というのか?)を私と合作した。
またしても、友達の間で"crazy"と評判に。
恥ずかしがり屋なのに、どうして毎年ハロウィーンだけはすごい度胸なんだろうか・・。

これから、もっと大きなアパートに住む友人宅で、一緒にtrick-or-treatする予定。
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by oktak | 2015-11-01 06:18 | 日常 | Comments(0)

言論の自由を説くならば

はすみとしことかいう漫画家が描いた、シリア難民を揶揄するイラストに激怒し、Facebookにその削除を求めている人たちがいるが、いまいち釈然としない。
同じ善意ある人たちが、ついこの間は、Je suis Charlieと拳を上げていたのではないだろうか?言論の自由を主張するなら、シャルリー・エブドが掲載したイスラム教に対して侮辱的なイラストを擁護する一方で、Facebookが掲載を許した難民に対して侮辱的なイラストの抹消を求めるのは、一貫性がないのではないか?
どんなに不快な内容であっても、それぞれの人間が意見を表す権利を守る。それが原則ならば、はすみの漫画の存在も認めざるを得ない。もちろん、はすみの漫画は真実をグロテスクに歪曲した、極めて悪趣味なプロパガンダだと思うが(それをいうならエブドが掲載した漫画の多くもグロテスクで悪趣味)、まさに世間の怒りを扇動するのが目的であり、今の展開は彼女の思う壷なのではないか。その内容に抗議する最善の方法は、完全な無視だ。

再びヴォルテールの言葉。"I do not agree with what you have to say, but I'll defend to the death your right to say it."
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by oktak | 2015-10-02 21:10 | 日常 | Comments(12)

T、国連総会に行くの巻

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第70回国連総会で採択された、持続可能な開発のための17の目標。


今週初めは、新学期開始早々、風邪を引いて学校を休んでいた娘だが、金曜日には楽しみにしていたイベントがあった。第70回国連総会、「持続可能な開発サミット」の開会式に出席することになっていたのだ。
フランシス法王が開会の辞を述べた後、ノーベル平和賞を受賞したマララ・ユサフザイさんが、全世界の子供たちへの教育の提供を求めるスピーチをおこなう予定で、マララさんと一緒に立ち上がる「ユース代表」の一人だったのだ。(「ユース代表」は、国連加盟国193カ国から一人ずつ選ばれる予定だったが、本当に全加盟国から子供を招くことができたかは不明。)

幸い木曜にはだいぶ調子がよくなっていたので、金曜朝は4:30起きで、夫と出発。厳しい警備を通り抜けて、6時頃には朝食が出たらしい。本当は、マララさんと直接話す機会があるはずだったのに、予定がずれ込み、残念ながら時間がなかった模様。
でも、彼女と一緒にバルコニーに座り、スピーチの間、ソーラーパワーのランプを持って一緒に立つことができた。

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ユース代表は、ほとんどが高校生だったようで、娘は多分最年少。隣に座った13、4歳の男の子は、はるばるアフガニスタンからやってきたそうで、優しく話しかけてくれたみたいだ。ああ、私がその子の隣に座って、根掘り葉掘りアフガニスタンのことを聞きたかった!

娘はミドルスクールの部活動は、ディベートチーム、模擬裁判と迷ったものの、結局模擬国連に入った。これまで家では一言も国連の話などしていなかったのに、いつの間に関心を持っていたのだろう?

彼女は今マララさんの自伝を読んでいる。ご本人にも会えたことだし、この日に受けた感銘を、長いこと忘れないでほしい。

ちなみにスピーチのビデオはここで見られる。
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by oktak | 2015-09-27 06:44 | 日常 | Comments(0)

だるまちゃん

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今月初め、ニューヨークに戻る際、娘は成田空港で小さなダルマを買った。
ダルマにまつわる習慣をきちんと調べもしないで、「良いことがあったら、目玉を塗り入れるんだよ」といい加減なことを言った私。

先週金曜日、娘はとうとう学校で一人お友達ができたと、嬉しそうに帰ってきた。
そして気づいたら、ダルマちゃんの目玉が一つ、塗られていた。

よっぽど嬉しかったんだろう。母も大きく安堵。

ダルマは本来、目標や願いを決めたときに一つ目を塗り入れ、それが叶ったときに、もう一つ塗るんですね。
娘のダルマちゃんは、もう一つ良いことがあったら、両目が開くのでしょう。笑
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by oktak | 2015-09-21 22:11 | 日常 | Comments(2)

無償労働の落とし穴

数ヶ月前に、DV被害者をサポートする非営利組織でボランティアを始めた。
当初は、主に日本人クライアントの通訳をする予定だったが、それだと不定期なので、せめて週一度、定期的にできることをしたいと思い、緊急ホットラインのトレーニングも受けた。以来、毎週わずか4、5時間ではあるが、ホットラインの応対をしている。

8月は里帰りをしたため休ませてもらい、昨日久々に出かけた。
すると、同じ時間帯に、私以外に二人もボランティアの方が来ていた。
ホットラインは忙しいときには二人いると助かるが、どんなに忙しくても三人は必要ない。暇なときは、一時間に数本しかかかってこないこともあり、一人でも手持ち無沙汰なくらいだ。
スケジュールに間違いがあったのかと、私たちは顔を見合わせた。

ホットライン担当職員が遅れて到着すると、「今日はたくさん来てくださって嬉しい」と笑顔でおっしゃる。三人のシフトが重なっていることを承知の上、誰にも通知しなかったのだ。

これが意味することはただ一つ。我々ボランティアの時間は、有償で働く人の時間と同等の価値があるとみなされていないのだ。無償労働は単なる趣味だと思われているのか、我々がよほどの暇人だと思われているのかわからないが、不要な人員がいると知っていて、あえて労働力を再分配しない担当職員の怠慢、傲慢に呆れてしまった。

実際にボランティアをしている人たちは、学生さんだったり、フルタイムの仕事をしながら、休みを使って来ている人だったり、暇人は一人もいない。そもそも、暇であっても、わざわざ長時間のトレーニングを受け、電話応対及び内容の記録の複雑なプロセスを覚えるのは、簡単なことではない。また、私が出会った人たちは皆通勤に片道45分〜1時間かかっている。暇だからといって、自分のレクリエーションのために、できることではないのだ。(正直、私はシフトに行く前、気が重い。)

そこで、ボランティアやインターンを利用されている方々に、声を大にして言いたい。
彼らの時間を、無駄にしないでいただきたい。有償で働く人と同等のリスペクトを持って、接していただきたい。

アンペイド・ワークの落とし穴は、採用側の敬意の欠如にある。
私が働く組織では、二ヶ月に一度、ホットラインのトレーニングを実施している。毎回、新たなボランティアが二十数名、参加する。本来、このペースでボランティアを採用していたら、ホットラインのシフトはすべて埋まり、人が余ってしまうはずである。ところが実際には、常に人が足らない。それは、定着率が低いからに他ならない。人が定着しないのは、仕事がきついせいもあるが、今回のように、ボランティアの時間がないがしろにされているためでもあると思う。

人を大切にしないから、定着率が低く、絶えず新人の採用・トレーニングをおこなうはめになる。
複雑な仕事だけに、新人を育てるコストは大きい。組織にとって、無償で労働を提供してくれる人(しかも、その多くは極めて有能だ)は、宝であるはずだ。「アンペイド=質が低い」という偏見がどこかにあるのだろうか。採用する側に立つ方々には、是非自問していただきたい。
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by oktak | 2015-09-18 21:54 | 日常 | Comments(0)

My child is ...

先週水曜日、娘は緊張した面持ちで、中学校生活のスタートを切った。
同じ小学校から進学した女子は他におらず、一人ぼっちのスタート。
娘は小さい頃から内弁慶で、家では金太郎のように暴れまわっているが、一歩外に出ると、「借りてきた猫」という表現ですら物足りなく感じるほど、おとなしい。
学校ではほとんど手を挙げたことがなく、友達づくりも、他の子が話しかけてくるのをひたすら待つという、無策ぶり。

娘によると、同じクラスの女子は、大きく二グループに分かれており、それぞれのグループの子は既に知り合いで、和気藹々としているそうだ。彼女はどちらにも入れず、最初の三日間、ついに一人にも声をかけられずに過ごしたらしい。予想はしていたものの、やはりそうだったか、とがっくり。

別に私が気落ちする必要はないのだが(笑)、娘が寂しい思いをしていると分かって、平気でいられる母親はいるだろうか?最初の数日は、遠くの学校まで送迎もしたりと、娘と一緒になって疲れてしまい、ヘトヘトに。家では、対照的な性格の息子と、あれこれアドバイスするのだが(息子曰く、「グループに話しかけようとするのではなく、個人に話しかけるべき」)、娘は頭では理解していても、なかなか実行できない模様。ああ、じれったい・・。でも、自分も決して社交的な子供ではなかったし、既に出来上がっているグループを前に、たじろぐ気持ちもよくわかる。まあ、彼女のペースで、ゆっくり慣れていくしかないだろう。とりあえず、今週の月・火はユダヤ教の祭日で、学校が休みなので、休息できてよかった。

そんな中、人文学の先生から親に宿題が出た。

"My child is ----, ----, ----."

自分の子供を表す言葉(またはフレーズ)を、三つ考えて書けというのだ。
簡単なようで、難しい。娘の特徴はいろいろ思いつくが、もっとも代表的な三つは何だろう?

真っ先に思いついたのは、
Diligent(勤勉、努力家)
Shy (恥ずかしがり屋)
Kind (優しい)

でも、この三つだけで、娘の性格を的確に捉えられるかというと、もちろん足りない。
たとえば、シャイなんだけど、シャイなだけじゃない。一旦気を許した相手には、こんなに面白い子はいないってくらい、お調子者で、ユーモラス。
優しい子はたくさんいるだろうが、娘のエンパシーのレベルは相当高いと思う。エンパシーには、想像力、応用力が要る。
この三つ以外にも、独創的、真面目、好奇心旺盛等々、いろいろ思い浮かぶ。

自分の子供を表す言葉なんて、じっくり考えたことがなかったが、考えてみると、その子の長所・短所が浮き彫りになって面白い。

ついでに息子を表す言葉についても考えてみた。

Joyful (いっつも明るい)
Sociable (社交的)
Quick (頭の回転が速い)

ま、相当親バカも入っとりますが、三語しか選べなかったら、こんな感じかな。

親が考えた三語と、子供自身が自己分析して選んだ三語とを、比較するのも楽しいかもしれない。子供だけでなく、大人対象に同じことをしても・・

皆さんだったら、お子さんをどんな言葉で表現しますか?
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by oktak | 2015-09-16 01:29 | 日常 | Comments(2)

残暑お見舞い申し上げます

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Fire Island, NY.

日本は最近10月頃まで暑いらしく、8月中旬に「残暑」と言うのもおかしな気がしますが、皆様お元気にお過ごしでしょうか。

今年は、8月12日より9月3日まで里帰りします。
これまではショップを開けたまま一時帰国していましたが、今年は8月いっぱい閉店し、9月1日に再開店する予定です。

この夏は、いつにも増して慌ただしい里帰りになりそうですが、空いた時間に新たな資材を物色する他、秋冬物の作成にとりかかりたいと思っています。

これから夏休みの方も、もう取られた方も、夏の残りを楽しまれますよう。
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by oktak | 2015-08-11 09:59 | 日常 | Comments(0)